DSD128(5.6MHz/1bit)のネイティブ再生をポータブルオーディオプレーヤーで実現
AK240はPCM最大192kHz/32bit(Float/Integer)のハイレゾ音源再生(ネイティブは24bitまで)に加え、SACD規格であるDSD64(2.8MHz/1bit)を超える超高音質フォーマットとして話題の【DSD128(5.6MHz/1bit)のネイティブ再生】にも対応します。また、AK240は情報量の多いハイレゾ音源の再生時でも快適な操作性を確保する為、デュアルコアCPUを採用しています。更に高負荷のかかるDSD再生においてはDSD再生専用CPUを別途備えたことで、操作時に途切れることなく良好な再生レスポンスを実現しています。
【開発エピソード】
原音忠実再生を実現するべく追求した結果、Astell&Kernが出した答えがPCM変換をせずネィティブでDSD再生をすることでした。これは、ポータブルで実現するにはかなり困難なことです。AK240にネィティブDSDの再生を可能にするには、DACの選定から再度する必要がありました。いままで検証してきたDACから、新たなにDACを乗り換えることは、容易な決断ではありませんが、目標でもある『原音忠実再生への飽くなき挑戦』のため、敢えて0からのスタートという大胆な決断にいたりました。『DACは、ネィティブDSD再生に対応しているか?』・『Dual DACの搭載は可能か?』・『パーフェクトネィティブDSD再生に他に必要な要素は他に無いか?』これらをR&D内で何度も問いかけました。これらの3つの項目をクリアするには、Cirrus Logic(シーラス・ロジック) CS4398 チップをデュアル構成にし、更にネィティブDSD再生ようのXMOSチップを加えることを見出しました。ネィティブDSDをサポートさせるための工程は簡単なものではなく、元々AK240に採用しているメインCPU自体はネィティブDSD再生に対応していたいないため、ネィティブDSD再生をさせ、さらに連動できるチップが必要でした。長期間かけた検証の結果、メインチップにネィティブDSDのデータを、DSD再生専用のチップのXMOSに受け渡し、そこからDACへさらに受け渡すというプロセスを実現しました。
トゥルーデュアルモノラルのデュアルDAC構成&バランス出力対応
音質の要となるD/A変換には、高性能なシーラス・ロジック製ハイエンドDAC-IC「CS4398」をL/R独立して1基ずつ、かつGNDもL/R独立させたデュアルDAC構成を採用しています。これにより単独のポータブルオーディオプレーヤーとしては驚異的なクロストークとS/N比、ダイナミックレンジの拡大と低歪化を実現しています。また、その音を最大限ロスなくイヤホン・ヘッドホンへ伝達するディスクリート構成のアンプ部、更に通常の3.5㎜アンバランス出力端子に加え、デュアルDACの恩恵を最大化できる2.5㎜4極バランス出力端子も搭載しています。アンバランス時2.1Vrms(L/R),バランス時で2.3Vrms(L/R)と高出力化も実現。「ポケットに入る究極の音質」を可能にするべく徹底した音質性能を追求しています。 |
アンバランス接続は、左右の信号+グランドから構成され最も一般的に使用される基本的な方法です。アンバランス接続では、外部ノイズをブロックするグランドがあります。グランドは完全には外部ノイズを遮断することができないため、音に変化する工程で信号にノイズが混入することがあります。バランス接続ではこの外部ノイズを低減しホット(+)とコールド(-)信号が含まれています。バランス出力を採用することにホットとコールドは外部ノイズを除去することができ、さらに2本での信号出力であるため、出力が上がるという利点をもたらします。
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AK240に採用したデュアルDACとバランス出力が最高の音をもたらしてくれるとすぐに気づくことができました。
AK100・AK120の開発中Astell&Kerの独自アナログアンプの構成は、すでにDACからフルバランスアナログ信号を流すことを構築していました。その信号をバランス出力させることにより、原音忠実再生への道へさらに一歩近づくことができました。
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合計384GBもの超大容量メモリサポート
AK240は同社ポータブルオーディオプレーヤーとしては初となる256GBもの超大容量内蔵メモリを搭載。さらに最大128GBまで公式サポートしたexFAT対応microSDXCカードスロットを1基備えています。これにより合計最大容量約384GB分もの音源を携行可能にし、情報量とともにファイル容量が肥大化するハイレゾ音源を最大限サポートします。 |
不要共振を抑えるジュラルミン削り出し筐体&背面カーボンプレート採用
AK240の独特のデザインはライカのカメラなどを手掛けたデザイナーが担当しています。コンセプトはシンプルかつクリエティブを意識し、長方形の製品を斜め上から光を当てた陰影を具現化しています。見た目だけではなく片手で握ると画面に被らず持ちやすいデザインです。ボディの筐体素材には航空機でも使用される軽量かつ剛性の高いジュラルミン(Duralmin)の削り出しを、裏面はカーボンファイバー素材のプレートを採用しました。これにより不要共振を抑えつつ、高剛性&高い質感を保ちながらも、同時に軽量化を可能にしています。 |
美しく高精細なAMOLEDディスプレイ
また操作画面部分には3.31型の高精細なAMOLED(アクティブマトリクス式有機ELディスプレイ)を採用し、操作には静電容量式タッチパネルを採用しました。 液晶ディスプレイとは異なり自発光の為、バックライトによる不要なノイズ干渉を抑え、かつ低消費電力、高い視認性と操作性を確保しています。 |
Wi-Fi搭載、ハイレゾ音源を直接ダウンロード
AK240は、Wi-Fi(IEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz))機能を搭載しています。ホームユース等では専用ストリミーングサーバーソフトをお手持ちのPCにインストールすることにより、同じネットワーク環境内でのWi-Fiストリーミング再生や、PC内の音楽ファイルのダウンロードが可能になります。USBでデータ転送をすることなく、無線でそのまま内部ストレージにダウンロードすることができるので便利です。
MQS(Mastering Quality Sound)を提供する「groovers」は、AK100発売と併せた構築されたハイレゾ音源配信サイトです。AK240を使用するば、パソコンで購入してから転送する必要が無く、AK240本体から直接リンクページに飛ぶことができ、Wi-Fiエリア内であればどこでも音源を購入することができます。 ※groovers+ストアは、タイムゾーンを「ソウル」に設定した時のみ表示されます。 ※grrovers+は、韓国国内向けの配信サービスとなります。 ※国内配信サイトは、現在調整中となります。(2014.02.07) |
デスクトップオーディオにも使用できるUSB-DAC機能と多彩な出力方法
AK240は、専用ドライバーソフトをPCにインストールすることにより最大192kHz/24bit、DSD128対応のUSB-DACとして使用することができます。お使いのPCにドライバーをインストールし、AK240の接続モードをMTPからUSB-DACモードに変更して接続すればデスクトップオーディオに早変わりします。AK240のラインアウトモードやバランス出力を使用してイヤホンやヘッドホン、アンプやスピーカーなどと接続すれば、手軽にハイエンドオーディオに匹敵する音質を体感できます。また、AK240の3.5mmアンバランスイヤホン端子は光デジタル出力端子も兼用しています。AK240内の音源データをS/PDIF信号で光デジタル出力し、光デジタル入力に対応したDACやDAC内蔵アンプと接続して楽しむことも可能です。更にBluetooth4.0(A2DP/AVRCP)機能も搭載しています。Bluetooth対応スピーカーやヘッドホン、カーステレオ等と無線接続することも可能です。AK240はあらゆるシーンにおいて周辺機器と連携して音楽を高音質で楽しむことが可能です。
イタリアンプレミアムレザー「MINERVA」のケースを標準付属
イタリア高級皮革ブランド「MINERVA(ミネルバ)」のブレミアムな専用リアルレザーケースが標準で付属します。200年以上にわたってイタリアで使用されている「フルベジタブルタンニング」という製法にて革独自の持ち味を最大限引き出します。さまざまな木々や植物を使用しなめしていくこの製法は、完成まで実に40日という歳月をかけ、卓越した専門の職人のみが製法することを許されています。また、油分を多く含んでいるため味わい深い光沢感があります。AK240のケースは職人の魂が込められた、プレミアムなレザーケースであり、所有欲を満たしてくれます。 |
その他の特長
・豊富なマルチコーデック再生フォーマット
(WAV, FLAC, WMA, MP3, OGG, APE, AAC, ALAC, AIFF, DFF, DSF)
・ギャップレス再生対応
・プロのエンジニアが設定した「PRO EQ」
・プロのエンジニアが設定した「PRO EQ」
・より正確なEQ設定を可能とするため、AK240では、10バンド (30Hz,60Hz,120Hz,250Hz,500Hz,1KHz,2KHz,4KHz,8KHz,16KHz)を
0.5dB単位で変更が可能です。さまざまな音楽ジャンルに合わせてお好みのEQ設定を保存することができます。
0.5dB単位で変更が可能です。さまざまな音楽ジャンルに合わせてお好みのEQ設定を保存することができます。
・選べるホームテーマ色と、カスタマイズキー配置の変更が可能
(任意にホーム画面のキー配置を変更することができます。)
・プレイリスト作成、曲複数選択一括登録が可能
・フォルダ単位での連続再生が可能
・接続MTPモードを採用
・OTA(Over the Air)でのファームウェア自動アップデートに対応
・絶妙なヘアライン加工を施した、152段階の最適な音量調節ができる「ダイヤルボリュームコントロール」
・Bluetooth 機能を搭載 (ver.4.0, A2DP, AVRCP)
・OTA(Over the Air)でのファームウェア自動アップデートに対応
・絶妙なヘアライン加工を施した、152段階の最適な音量調節ができる「ダイヤルボリュームコントロール」
・Bluetooth 機能を搭載 (ver.4.0, A2DP, AVRCP)
製品発表会動画 (2014年2月8日ポタ研にて)
■機材協力
ORB:http://www.orb.co.jp/audio/
SHURE:http://www.shure.co.jp/
AK240イメージ動画